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生き甲斐がないのは、あなたが弱いからではない|人生が空っぽに感じる本当の理由

夢を持とう。
好きなことで生きよう。
自分らしく生きよう。

そんな言葉を見ても、心が動かない。
むしろ、そう思えない自分に疲れてしまう。
でも、このまま何も感じない毎日が続くのも怖い。

もし今、そんな感覚の中にいるのなら、まず伝えたいことがあります。

生き甲斐がないと感じることは、あなたが弱いからではありません。
それは、あなたの心が「このままではない生き方」を探し始めているサインかもしれません。

私はこれまで、IKIGAI JAPANというインタビューメディアを通じて、1000人以上の方に「人生で大切にしている価値観」や「IKIGAI」について問いかけてきました。

経営者、職人、専門家、地域で挑戦する人、人生の挫折を乗り越えてきた人。

その一人ひとりの物語を聞く中で感じるのは、IKIGAIを持っている人は、最初から強かった人ではないということです。

迷い、傷つき、何度も自分を見失いながら、それでも自分の人生に問いを持ち続けた人ほど、深いIKIGAIにたどり着いている。

この記事では、
まず、なぜ人生が空っぽに感じるのかを一緒に見つめていきたいと思います。

人生が空っぽに感じる本当の理由

「生き甲斐がない」と感じる時、人はつい自分を責めてしまいます。

「このままの生き方でいいのか」
「自分は何のために毎日を繰り返しているのか」
「本当は、どう生きたかったのか」

生き甲斐がないと悩む人は
まだ、自分の人生を諦めていない人です。

心理学では、人生の意味には大きく3つの感覚があると考えられています。
・人生がつながっている感覚。
・向かう先がある感覚。
・自分の人生には価値があるという感覚。
この3つが見えなくなった時、自分が空っぽに感じやすくなります。


自分の人生がつながっている感覚を失っている

人生が空っぽに感じる理由のひとつは、過去・現在・未来がバラバラに感じていることです。

あの苦しみは何だったのか。
今の仕事は何につながっているのか。
自分はどこへ向かっているのか。

それが見えなくなると、人は「自分には何もない」と感じてしまいます。

IKIGAI JAPANで取材してきたIKIGAIを持つ人たちも、最初から自分の人生をまっすぐ進んでいたわけではありません。

長崎で地域の未来をつくる大島徹也さんは、父の死、大阪での挫折、世界一周の旅、長崎への帰郷という出来事を経て、今の「暮らし続けられるまちをつくる」という挑戦にたどり着いています。

その時は、ただの喪失や迷いに見えた出来事も、あとから振り返ると一本の線になることがあります。

生き甲斐は、突然見つかるものではありません。
バラバラだった人生の点が、つながって見えた時に、浮かび上がってくるものなのだと思います。


向かう先が見えなくなっている

人生が空っぽに感じるもうひとつの理由は、向かう先が見えなくなっていることです。

朝起きる。
仕事をする。
スマホを見る。
ご飯を食べる。
寝る。
また朝が来る。

生活は回っている。
でも、自分がどこへ向かっているのか分からない。
この状態が続くと、人生は「生きている」というより、「こなしている」感覚に近くなります。

大きな夢を持たなくてはいけない。

起業する。
成功する。
有名になる。
社会を変える。
そんな立派な目標だけが素晴らしいものだとされる。

78歳で地域循環に挑む奥村寛道さんも、歯科医としての人生から、バイオマス発電を通じて地域をもう一度動かす挑戦へ進みました。

人生の目的は、若い頃に一度決めたものを守り続けることだけではありません。
年齢を重ねたからこそ、見えてくる向かう先もあります。

夢がないから、生き甲斐がない。
そう決めつけなくていいのです。
自分の真実を問い続けた先に見つかるものなのかもしれません。

奥村寛道インタビュー記事


自分の人生には価値があるという感覚を失っている

人生が空っぽに感じる時、人はこう思ってしまうことがあります。

自分なんて、いてもいなくても同じ。
誰にも必要とされていない。
何をしても意味がない。

この感覚は、とても苦しいものです。

人は、誰かの役に立つためだけに生きているわけではありません。
でも、自分の存在が誰かとつながっていると感じた時、人は少しだけ「ここにいてもいい」と思えます。

22歳で起業した岩橋綾士さんは、創業初期に2か月で約2400件架電しても成約ゼロという現実にぶつかりました。
一緒に挑戦していたインターン生の稼働も止めざるを得なかった。
自分の力不足を突きつけられた時間だったと思います。

でもそこから、岩橋さんはプライドを捨てました。
「正直きついです」
「助けてほしいです」

そう周囲に伝えたことで、支えてくれる人が現れ、事業は少しずつ立ち直っていきました。
自分の価値は、一人で証明し続けるものではないのかもしれません。

頼ること。
助けてほしいと言うこと。
できない自分を認めること。
それでも、もう一度立ち上がること。

その中で、人は少しずつ「自分はここにいてもいい」と思えるようになる。
人生が空っぽに感じる時、あなたの価値が消えたわけではありません。
ただ、その価値を感じられるつながりが、少し見えにくくなっているだけかもしれません。
岩橋綾士さんインタビュー記事

自分の人生を聞き直し、生き甲斐を思い出す7つの問い

生き甲斐を思い出す7つの問いに答えてみてください。

人生の意味、内側から湧き上がる動機、自分の人生を物語として捉え直す考え方、そして自分が大切にしたい価値に沿って行動する心理学的アプローチをもとにしています。答えが出なくても場合は飛ばして大丈夫です。

参考にした心理学的文献

  • Martela, F., & Steger, M. F.「人生の意味の3要素」
  • Ryan, R. M., & Deci, E. L.「自己決定理論」
  • McAdams, D. P.「ナラティブ・アイデンティティ」
  • Hayes, S. C. ら「ACT/アクセプタンス&コミットメント・セラピー」
    自分が本当に大切にしたい価値を明確にし、その価値に沿った小さな行動を選ぶ心理学的アプローチ。

1. 最近、少しでも心が動いた瞬間はいつでしたか?

うれしかったこと。
悔しかったこと。
なぜか涙が出そうになったこと。
誰かの言葉が心に残った瞬間。

小さなことでかまいません。

書き出してみてください。

  • いつ、心が動きましたか?
  • その時、何に反応しましたか?
  • そこには、自分のどんな価値観がありそうですか?

2. 本当は嫌だったのに、我慢していることは何ですか?

違和感は、悪いものではありません。
自分の本音を教えてくれる入口です。

書き出してみてください。

  • 今、我慢していることは何ですか?
  • なぜ、それが嫌なのでしょうか?
  • 本当は、どうしたいのでしょうか?

3. これだけは失いたくないと思うものは何ですか?

生き甲斐は、「欲しいもの」だけでなく、失いたくないものの中にもあります。

家族。
仲間。
地元。
自由。
誇り。
技術。
信頼。
自分らしさ。

書き出してみてください。

  • 絶対に失いたくないものは何ですか?
  • なぜ、それを失いたくないのでしょうか?
  • それを守るために、今できる小さなことは何ですか?

4. なぜか許せないこと、怒りを感じることは何ですか?

怒りの奥には、あなたが本当は大切にしたい価値観が隠れていることがあります。

書き出してみてください。

  • なぜか許せないことは何ですか?
  • その怒りの奥には、どんな願いがありますか?
  • 自分は本当は、どんな世界を望んでいますか?

5. 誰のどんな生き方を見ると、心が動きますか?

人は、自分にまったく関係のないものには、そこまで強く反応しません。

誰かの生き方に心が動く時、そこには自分が本当は大切にしたいものが映っていることがあります。

書き出してみてください。

  • どんな人の生き方に惹かれますか?
  • その人の何に心が動きますか?
  • 自分も本当は、どんなふうに生きたいですか?

6. 過去の自分に、今なら何と言ってあげたいですか?

自分の人生を聞き直すとは、過去を責めることではありません。
過去の自分に、もう一度意味を与え直すことです。

書き出してみてください。

  • 過去の自分に声をかけるなら、何と言いますか?
  • あの経験から、自分は何を受け取りましたか?
  • あの時の自分がいたから、今の自分に残っているものは何ですか?

7. 誰にも評価されなくても、本当はやってみたいことは何ですか?

生き甲斐は、他人から評価されるためのものではありません。

誰かに褒められるかどうかではなく、
自分の内側から「少しだけやってみたい」と思えるもの。

そこに、あなたのIKIGAIの種があるかもしれません。

書き出してみてください。

  • 誰にも評価されなくても、やってみたいことは何ですか?
  • なぜ、それをやってみたいのでしょうか?
  • 今日できる一番小さな一歩は何ですか?

この7つの問いは、すぐに正解を出すためのものではありません。

答えが出ない時間も含めて、自分の人生を聞き直すためのものです。

生き甲斐は、急に見つかるものではありません。

心が動いた瞬間。
違和感を覚えた出来事。
失いたくないもの。
怒りの奥にある願い。
惹かれる生き方。
過去の自分への言葉。
誰にも評価されなくてもやってみたいこと。

その一つひとつを見つめ直す中で、バラバラだった人生の点が、少しずつつながり始めます。

そしてその先に、
「自分は何を大切にして生きたいのか」
という問いの答えが、少しずつ見えてくるのだと思います。

生き甲斐がないと感じる「今」を、丁寧に生きる

生き甲斐は、「これだ」と一瞬で答えが出るものではありません。
・人生がつながっている感覚。
・向かう先がある感覚。
・自分の人生には価値があるという感覚。
この3つが、すぐに全部そろわなくても大丈夫です。
「あ、もしかしたらこれかもしれない」
「自分は本当は、これを大切にしたかったのかもしれない」

そう感じながら、少しずつ自分の人生を聞き直していく。
その過程そのものが、すでにIKIGAIへ向かう道なのだと思います。

大切なのは、「生き甲斐がない」と感じている今の自分を、否定しないことです。

生き甲斐が見えない今にも、何か意味があるのかもしれない。
もっと言えば、生き甲斐がなくてもそれでもいい。

あなたの物語は、まだ途中です。

迷っている時間。
葛藤している時間。
何も見えない時間。

そのすべてが、いつか振り返った時に、
「あの時間も、自分の物語の一部だった」
と思える日が来るかもしれません。

私自身も、かつて人生に絶望し、消えてしまいたいと思ったことがあります。
でも今では、
「あの頃があったから、今の自分がいる」
と思っています。

そして今の私のIKIGAIは、
みんなのIKIGAIを全力で応援することです。

一緒に進んでいきましょう。

IKIGAIコネクター
尾﨑弘師

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